夢を模索する限界オタクNsの日常

病院やめたてしゃあない私の些細なようで突拍子もない日常のあれこれ

【ICL治療】【眼内コンタクトレンズ】後半:手術〜1週間の日記

先日、無事にICL手術を終えました。

みえるって最高じゃん!QOL爆上がり!!!

まてまて、語彙力を取り戻せ私・・・!

さて、前半で手術までの心境や流れをお話しました。

 

asspdr.hateblo.jp

 

後半では手術当日からその後の経過や、生活の変化などをお話していこうと思います。

体験記

手術当日

 不思議なくらい緊張感がありませんでした。仕事で、手術室への申し送りにをする患者さんの、半分くらいは緊張で眠れないとか、口がカラカラになるとかの訴えがあるものです。自分も当日になれば震えるほど緊張するんだろうな…と思っていましたが、ここはマイペースな性格がいい方に働きました。

 朝8時から絶飲食指示があったので、それまでに食事を済ませました。局所麻酔でも嘔吐を誘発することがあるので、あっさり軽めの朝食をとりました。(しかし前日の夕食がカレーライスだったのは我ながらやってしまった感…)病院には10時までに来るように言われていましたから、病院から激近に住んでいる私は時間を持て余すわけです。人間の本能って面白おかしいもので「食べるな」と言われると食べたくなるんですよね…ちなみにこれは「カリギュラ効果」という心理現象です。生理的欲求に勝つには生理的欲求で。10時には病院に行かねばと言うのに再び布団の中に潜り込む私…手術前に二度目を決め込むような人は私くらい何じゃないか。

 手術当日はしっかり洗顔して『何もつけないで』きてくださいと言われていました。なるべく乾燥したくないので出発する直前に洗顔しすぐに清潔のマスクをつけて病院に向かいました。

 

 病院につくと案内されたのは、まるで一般病棟のようなトイレ付き個室(以下:控室)でした。控室に入ってからは何度も点眼をして散瞳させていきます。手術の順番の兼ね合いもあるので、縮瞳していかないように手術までの時間は定期的に散瞳の点眼を点し続けに来てくれます。呼ばれるまで小一時間かかったのですが、母も私もあまりにのんびりしすぎて(同じ血を感じる…)「終わったら昼ごはん何食べるか」という話題で盛り上がってました。めずらしく母と意見が合い「中華一択!」と。

 そんなことをしていたら、術衣をもった看護師がきて「もうすぐ呼ばれると思うので着替えましょう」と、ディスポーザブル(使い捨て)の術衣に着替え、靴下も清潔なものに履き替えて顔を拭いてもらいます。最後に清潔なキャップをかぶって、今度こそ手術までもう少しというところまできました。

 さて、ここで私は一番の失態を犯します。基本的に、術衣に着替える=清潔な状態になるともう手術室まで直行するのみです。それまでにトイレは済ませないといけません。ちゃんと看護師からも、そのようにアナウンスされました。余裕な表情で「大丈夫です〜」なんて言って着替えましたが、いざ着替えると寒い!上半身はヒートテックを着た上から術を着させてくれたものの下はパンツと短めのスパッツ(タイツ?)だけ。スースーして寒い…と言っていたら猛烈に尿意が襲ってきて、もはやこれは緊張なのかなんなのか。手術時間は短いといえど我慢していられる自信はなく、手術台の上で失禁するなんて不潔の極み。というより私の人生終わってしまう…! 結局、手術室を前に「やっぱりトイレってもう行けないんですよね…寒くて寒くて、トイレ行きたくなってしまったんですが」と言うと、ものすごいスピードでPHSで連絡を入れ、なんとかトイレに行かせてもらえました。スタッフのみなさま、大変ご迷惑をおかけしました。(こんなところで謝るな)

 もう眼鏡はかけていないので、看護師さんに両手を引いてもらいながら手術台へ座ります。目をイソジンでベッタベタに消毒され、続けてシャバシャバと洗浄されます。目が見えていないので、匂いでなんとなく薬品がわかるあたりは、人間の五感ってすごいなあ…と。テープのようなもので目をガン開いて、いざ左からスタート。

 点眼麻酔もしているためか、局所麻酔の注射針を穿刺した時も、メスを入れた時も、痛みを感じませんでした。しいていえば最後に抗生剤の注射をされるのが痛かったですね。そんなこんな、20〜30分くらいで左目が終了。

 続けて右目に取り掛かります。同じようにされていたのですが、右目のほうが若干痛みを感じました。手術中も「ちょーとまっすぐ見ててね、あ、もうちょっと左の方見て」などと指摘を受け、痛いが故に眼球がキョロキョロ動いていたのでしょうか?左目より時間を要し、途中で一旦、照明を落として雑談されたくらいです。「あ、眼圧あがってんのか?なんだ?」と思いましたが意図は聞きそびれ、解らず終いでした。

 両目トータル1時間もかからずに終了!やっぱり右目も最後の注射が痛かった…

 

 手術台が徐々に起こされ、目の前の看護師さんが「お疲れ様でした」と、術前のように両手を引いてくれます。「ありがとうございます……!?え、視える(歓喜)」と効果はすぐに実感。そこから1時間はゆっくり休んでほしいとのことで、控室に戻ってベッドの上で休みました。

 やっぱり眼圧が上がっていたのか、術前にも内服した薬を再度内服しました。麻酔がまだ聞いているので目は違和感がすごく、今は眠っておこう…とまぶたを閉じ、気を聞かせた母はラジオをかけてくれました。(眠る時のお供はラジオな人間なので)

 小一時間くらいして目を覚ました時、ちょうど壁掛け時計が目に入りました。感動です。

 秒針まで視える。

 嬉しすぎて「13時24分25秒やで今!」と調子に乗っている小学生のような反応をしてしまいました。目が悪い人ならわかってもらえると思うのですが、「起きてすぐ時計が視える」というだけでも素晴らしいことなのです。寝起きというのは基本的に眼鏡を探す動作から始まりますから、それがないとうだけで感動は大きいものです。それが秒針まで視えるんですよ?これくらいはしゃいだっていいじゃないか…

 といってもまだ瞼は重たくしっかり目を開くのは難しい…恐る恐る鏡をみると、左目は少し血混じり、右目の半分はもはや真っ赤。まあ、時間かかってたし、結膜下出血もしかたないわな。と納得するも見た目は割と痛々しいものです。実際は痛くないのですが(皮膚でいう内出血で青あざになっているようなもの)

 実は、前半の記事で少し話に出てきたハンジさん眼鏡f:id:ass_____8:20220227142626j:imageは事前に手術室に持ち込まれていたらしく、術直後からずっと装着しています。こんな感じで、つるとバンドを交換できるんですね。これから1週間はお世話になります。

 術後2時間くらいしてから、診察を受けました。右目のほうが出血が広範囲で、自覚症状としてもなんとなく違和感が残っていたので「ちょっと炎症してるかな」と言われたのも納得でした。昔はよくアレルギー性結膜炎に罹っていたのでゴロゴロした違和感には納得でした。眼圧も異常ないとのことで、帰宅許可が降りました。

 病院を出て開口一番「やっと飯が食える」と母。すぐさま帰宅し天津飯を食べました。

 散々、散瞳したおかげで太陽光がめちゃくちゃ眩しくて、帽子を持って来ればよかったなと後悔。上着のフードをかぶって、ゴーグルにマスク、うつむいて歩く姿は不審者そのもの。みなさん、ICL術後は帽子必須ですよ。

 術後からは、更に多くの炎症を抑える点眼を始めます。2種3回/日+1種5回/日(冷所保蔵)の点眼地獄であります。

 せっかく大金はたいて得た視力、こんなことで無駄にはさせまい!とさっそくスマホをアラームセット。「抗炎症剤なんて1滴忘れたくらいでそんな目に大きな影響はないから大丈夫でしょ」と同僚に言われましたが、これが積み重なるとダメなのでこれくらいでちょうど良いのです、私は。

 帰宅後、起きてると目の違和感が気になったり、触りそうになったりするので、「ここは思い切って寝るに限るな」(ずっと寝ていないか?)とこたつで眠りこけていました。

 ちなみに、手術当日はシャワーNG、シャンプーなんてもってのほか。なんと歯磨きもNG(中華料理食べちゃったよ…)洗面もNG

 

術後1日目

 翌日、術後の診察で朝早くから病院に行きました。すると、目を洗浄後、暖かいタオルで顔を拭いてくれるんですね。

 ほわぁ〜〜〜気持ちいい。

 「こんな感じでタオル洗面してください」と指導を受け、あくまでも目は一切触らないようにと忠告されます。

 

 診察での経過は良好。そして視力検査へ…

視える!一番上のCが!

 

 結果、裸眼の視力は

術前0.02 → 術後1.2 

 

 こんなに視えるようになっても視力1.2って、視力2.0の世界ってどんなよ…とゾッとしましたが、日常生活に支障はないし、過矯正も良くないので大満足です。

 

 術翌日からはシャワーOK もちろんシャンプーNG 洗面はタオルで拭き取りOK 歯磨きOK

 翌日はそんなに太陽光も厳しくなかったですが、外見が痛々しいので帽子は必須でしたね。髪も洗えてないし。

 

 自宅に帰って、さて仕事がいっぱい溜まってるぞ!とPCを開いたものの、まだ液晶を見つめるのはなんだかしんどくて…結局ほとんど寝てました。なんと翌日の昼過ぎまで眠ってました。やばい寝すぎにもほどがある。

 一応いっておきますが、ICLの影響でこんなにも睡眠をとってしまうとかではなく、私がただ他人より異常に睡眠を取りすぎなだけです。これは普段から。

 

術後3日目

 こんな感じで術後2日目を無駄に過ごしたわけですが、術後3日目にはまた診察に行き、目の経過を見てもらいました。

 髪はベタベタ、目は真っ赤。病院にいくだけと言ってもこんなんじゃ気分は乗らないので、せめてお気に入りのブーツを履いて行こう。とちょっとかわいい服で着飾って出発。可愛い服を着るのは心の装備なんです、私にとって。

 さて診察ですが。アラームで点眼管理していた効果が出たのでしょうか、炎症も落ち着いてきていると言っていただけました。次は術後8日目に診察とのこと。

 職場(総合病院)にちょっと用事があり、帰りに寄ったのですが、やっぱり頭をすっきりさせたい・・・。以前、スタッフが施設内の理容室で髪を切ってもらったという話を聞き、一か八か行ってみることに。「結構スタッフさんも利用してますよ。ちなみに職員割で半額です。」と言われ速攻シャンプーをしてもらいました。

 ちなみに目に水が入らないようにと伝えて、美容室などでシャンプーをしてもらうぶんにはOKみたいです。

 3日ぶりのシャンプー最高!!!さらに頭皮マッサージと肩揉みまでしてくれて…涙が出そう・・・

 

術後4日目

 術後4日目は弟と友人が遊びに来てゲームをしたり、PC作業を手伝ってもらったりしていたので、割と1日中、液晶画面を見つめっぱなしだったわけですが…そんなに目の疲労感は感じないですね。

 コンタクトをしている時は長時間のPC作業やゲームで目の乾燥がきつくなることもあったのですが、(まだゴーグルをしているせいか)乾燥についてはあまり気になりません。

 

術後5日目

 ついに私の今年最初で最後(たぶん)の連休が終わりました…死ぬほど仕事に行きたくない。しかし、コロナ禍でクソ忙しい病棟を5日も休んだのですから、さすがに申し訳無さは感じます。

 出勤するとみんなから「え!?目大丈夫!?」と真っ赤な右目を心配されます。やっぱりだいぶ痛々しい見た目なよう…一応病院からは1週間は重労働(重い荷物を運ぶ、力仕事など)は避けるように言われているのですが、この日のペアスタッフが男性の後輩で(うちの病院はDPNS)「体位交換とか移送はまかせてください」と、とても頼もしかったです。

 ちょうどこの日、職場の健康診断がありました。そう、半年前私に「運転免許ギリギリだよ」と告げたあの視力検査もあるのです。今の気持ちはは、かかってこい視力検査と言わんばかり。

 そして視力検査をしてくれたのが、半年前と同じ視能訓練士でした。かけている保護ゴーグルをみて「それは矯正?じゃないよね」「はい。ICLをしたので保護ゴーグルをつけています」とドヤったあと、視力は両目とも1.2。「裸眼のところに書いておくね」と

f:id:ass_____8:20220227142713j:image

裸眼:1.2 という字面に感動・・・

 

術後6日目

 昨日に続いてガッツリ仕事。この日は病棟リーダーだったので、昨日よりさらに身体的労働は少ない日でした。

 ちょうどリーダー席に座ると正面に心電図やSPO2のモニターが表示されるのですが、感動したのが

「患者氏名 HR:188 SPO2:94%」が座ったまま視える!

 これは本当に作業効率が上がります。今までは、モニターのアラーム音や点滅する光しか見えず、数値や患者氏名がぼやけてわかりませんでした。席を立って近づき、確認してから席にもどり担当スタッフに連絡する、指示を確認する。といったことをしていたので座ったまま数値をみて次の作業に移れるのは、効率重視の私にとって非常にありがたい。視力が良いことの利点を改めて実感しました。

 特に仕事をしだして2日間で実感したのは「眉間にシワが寄っていない」ことです。よく同僚からも「また難しそうな顔している」とか「眉間にシワ寄せて怖い顔してる」などと言われ、実際に後輩からは怖い印象を持たれている私です。(顔以外にもそう思われる要素があるのは自覚していますが)

 ある会議で、どうしても見にくいグラフの資料があったので、グッと目を細めたのです。その時に「あれ、逆に今まで普通にしてて見えていたんだ。」と気づいたのです。眉間にシワが寄らなくなるっているのは見た目の改善にもなるのでいいですよね。ほんとに視力が適切であるっていうのは大切ですよね。

 

術後8日目

「うん、異常なし!」と主治医に言われ一安心。ですがなんとなく光がぼやける違和感…これを相談すると、

いわゆるこれがハロー・グレアなんだそう。

光を見る際に眩しさや滲みを感じ、見えづらさを感じる。特に夜間、車のヘッドライトや街灯が光の輪のように見える事例が多いそうです。

しかし、視力の安定の共に改善、というより「慣れ」に近いみたいですね。

 

以上、手術の経過と体験を術後日数にわけてお話してきました。

 

私なりにまとめますと…

まとめ

ICL治療のメリット

・とにかく視える!よくみえる!

 もうほんとにコレに限ります…

・眼精疲労がすくない

・メガネ・コンタクトのお手入れ不要

・災害時にも安心

・コンタクト使用による眼科疾患の予防

 

ICL治療のデメリット

・保険適応外で高価である が医療費控除の対象!

・術前に検査などで一定期間コンタクト使用を制限させる

・術後の点眼は1ヶ月以上続く(毎日10回くらい挿す)

・ハロー・グレア現象

白内障などに罹患するとレンズをはずさないといけない

・術後しばらくは目が内出血していて赤眼(場合もある)

 

ICL術前にしておくこと

・保護ゴーグルを用意しておく(眼科で帰る場合も◎)

・術中の格好を確認しておく(術衣は寒いよ…)

・食料や生活用品の備蓄(車の運転ができないため。家族や協力者がいれば別)

・やわらかい枕を準備(寝る時もゴーグルなので柔らかい枕だと静んで良い)

・つばの広い帽子を準備(術後は散瞳していて眩しい)

・美容室の予約(1週間シャンプー禁止なので)

 

ICL術後の生活

・処方とおりに点眼を継続

・とにかく目を守る

・顔を洗えないので食生活に気をつける

・目が赤いと視線が痛いので帽子などで隠す

・過度な運動や重労働を避け、眼圧をあげない

 

手術して2週間、ほんとにやってとかったなって思っています。

視力がものすごく悪くて、どうにかしたいと悩んでいる人へ、ちょっとでも手助けになればと思います。今後、ICLがもっと普及していくといいですね…